今年、欧州のマイルG1を3勝。        

 19日に英国アスコット競馬場で行われたクイーンエリザベス2世ステークス(G1)で欧州最強マイラーの地位を不動のものとしたチャリン(Charyn)が、今年のマイルCS(G1)に参戦することが確定したそうだ。

【欧州最強マイラーのチャリンがマイルCS参戦へ 11月6日に来日予定】

JRAは24日、マイルチャンピオンシップ・G1(11月17日、京都)に予備登録していたチャリンが来日すると発表した。なお、もう1頭の予備登録馬であるサウスポートタイクーンは出走を辞退した。

 チャリンはダークエンジェル(Dark Angel)産駒の葦毛の4歳牡馬。

 2歳のシャンティイのクリテリウムメゾンラフィット(G2)で重賞初勝利を飾るも、3歳時は各国マイル路線で好走はするも勝ちきれないレースが続き未勝利。

 ただ今年になると本格化。春先にドンカスターマイルS(L)、ベッド365マイル(G2)を連勝すると、続くロッキンジS(G1)は2着。

 その後クイーンアンステークス(G1)、ジャックルマロワ賞(G1)とマイルG1を連勝。ムーンランドロンシャン賞(G1)は2着だったものの、前述したクイーンエリザベス2世ステークスを快勝し、見事欧州最強マイラーに駆け上った。

 レースぶりは先行して好位につけ、勝負所で自分で抜け出すという横綱相撲を得意としている。先行集団に付けながらもかなり強靭な末脚を繰り出すことが出来、ジャックルマロワ賞では1分33秒台の欧州にしてはかなり速い時計の決着ながら、後続を突き放して完勝している。

 かと思えば先日行われたクイーンエリザベス2世ステークスでは、抜け出したところを2着馬に一気に並びかけられており、完全に交わされるかと思われたがそこから驚異の勝負根性を披露。

 かなり激しく馬体をぶつけ合っていたのだが、逆に2着馬をねじ伏せて最後は突き放して完勝するなど、競り合っても強いという、かなりの隙の無い総合力を持った強豪という印象だ。

 ちなみにジャックルマロワ賞では1分33秒台の時計で快勝しているが、これを日本式の時計計測に直すと1分32秒台前半で走破している計算。父のダークエンジェルは日本では今年の高松宮記念を勝ったマッドクールを輩出しており、それを考えると日本の高速競馬への適性もかなり期待できるのではないか思われる。

 いま日本のマイル路線はちょっと手薄な印象を受けるので、この馬の活躍に期待したいところだ。

【2024クイーンエリザベス2世ステークス】